第30回 かかりつけの先生が休診の場合は?
埼玉県川越市 平成クリニック理事長 高山 泰雄
●“学問の秋”だからか、最近、「学会のため休診」というのをよく見かけます。いつも診ていただいている先生でなくても大丈夫ですか?また、かかりつけ医の場合、先生はたいていお一人ですが、急に病院にかかることになった場合の対策を教えて下さい。
おそらく今はほとんどの医院でなされていると思われますが、いつもかかっている医院に連携病院があるかをきちんと確認しておくことが必要です。私の医院も、総合病院との連携がありますが、たとえば、大型の連休や年末年始などの休暇に入ってしまう場合、急変する可能性のある患者さんについては、あらかじめ連携病院にお知らせしておきます。そして、万が一の場合、私に連絡して不在であったとしても、きちんと受け入れてもらえる病院を確保しておくのです。幸い、私の患者さんのほとんどが、この総合病院で一度は治療を受けるなど何かしら受診したことがある方ですので、総合病院の方でも、どんな方なのかすぐに把握していただけます。
学会で医師が不在であるかどうかに関わらず、長期の休暇やどうしても連絡が取れないときに備えて、緊急のことがあったときにいつもかかっている病院の連携病院に行けるような手はずをふだんから整えておくことは、とても重要です。病院名と電話番号はあらかじめ把握しておくようにしましょう。
●連携病院でもいつもと同じような対応をしてもらえるのでしょうか。
その患者さんの状態がきちんと伝わっていれば、問題なく対応してもらえるでしょう。このような連携のことを“病診連携”といいます。その名の通り、病院と診療所が連携して、患者さんにとって一番良い医療を提供していくということです。
たとえば、ちょっとした風邪などの場合は、大きな病院に行って何時間も待つというのはあまり効率的とはいえません。一方、重大な病気の疑いがあるにも関わらず、検査機器や治療機器が十分でない診療所に診てもらい続けるのは、正確な診断が遅れ、結果的に治療も遅れてしまい、患者さんにとって大きな不利益となります。このような医療のひずみを防ぐために敷かれている仕組みが病診連携なのです。
最初は診療所で重篤な病気を疑われ、精密な検査を受けるため大きな病院にかかり、そのまま治療を受けた患者さんも、退院した後は、もとの診療所などで診てもらい、治療を受けた病気に関わらず、日常の気になる症状などについても相談できるなどというのは、病診連携の典型といえるでしょう。
●心臓病の学会とはどのようなものですか?一般の人でもわかるのでしょうか?
いま、ほとんどの学会はインターネットでその内容を公開しています。多くが医師を対象とした専門的な内容ですが、中には一般の方に向けたコーナーを設けて、疾患の情報や治療方法などを案内しているものもあります。また、さらには医師向けの学術集会などでも一部に一般の方向けの市民講座などを催している場合などもあります。インターネットがご自宅にない方は、市町村の図書館などにも設置していることがありますので、問い合わせてみてはいかがでしょうか。
■関連リンク:
第25回 大型連休中の心臓病対策は?|ドクターズコラム|ハートケア情報委員会
http://heartinfo.jp/column/article/post_18.php
第28回 海外旅行の際の心臓病への準備は?|ドクターズコラム|ハートケア情報委員会
http://heartinfo.jp/column/article/post_21.php
第33回 年末年始の生活習慣に注意!|ドクターズコラム|ハートケア情報委員会
http://heartinfo.jp/column/article/post_26.php

【プロフィール】
群馬大学医学部卒業。
群馬大学医学部付属病院第二内科、同大学院医学研究科、東京
女子医大心臓血圧研究所内科、立正佼成会付属佼成病院麻酔科、
榊原記念病院内科、米・スタンフォード大学病院循環器内科留学を
経て、1989年、医療法人社団平成クリニックを開設。
循環器疾患を専門に地域医療に従事。