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      <title>ドクターズコラム｜ハートケア情報委員会</title>
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      <language>ja</language>
      <copyright>Copyright 2010</copyright>
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         <title>第３５回　花粉症のこの季節　薬の飲み合わせで注意する点は？</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二</p>
<strong>●心臓病の薬を飲んでいる場合、花粉症の薬と飲み合わせの悪いものはありますか？</strong>

<img alt="東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二" src="/column/images/35_i.jpg" width="160" height="241" />　花粉症の飲み薬で注意しなければならないのは、エフェドリンが含まれているものです。エフェドリンには飲み薬や点鼻薬などがありますが、咳止めや鼻炎薬などに用いられます。エフェドリンは、交感神経系を刺激するタイプですが、これは狭心症の薬とは反対の作用ですので、薬が効かなくなることがあります。狭心症の薬を飲んでいる人は、花粉症の薬を飲む前に主治医に相談する必要があります。
　また、花粉症がひどくなると、ステロイドの筋肉注射を打つケースがあります。ステロイドはぜんそくなどにも使用され、花粉症においても非常に効き目が強く、一度打つとすぐに効いて2週間くらい症状が止まりますが、半面、副作用も大きく、高血圧や糖尿病を悪化させます。高血圧や糖尿病をもっている人、あるいは、現在治療をしているという人は、必ず主治医に相談してください。




<strong>●市販薬の飲み合わせについて確認する方法はありますか？</strong>

　最近では大衆薬でいろいろなものが許可されるようになりました。これまで医師の処方のもとでしか処方されなかった薬がスイッチOTCとして、一般の人でも薬局で買うことができるようになっています。
　薬の成分や飲み合わせ、副作用などについては、インターネットなどで公開されているものもありますが、一般の方が正しく判断するのは難しいケースもあるでしょう。
　例えば、同じように「ダメ」といっていても、絶対に併用してはいけない、というケースと、注意しましょうというケースなどいろいろなレベルがあります。医師の場合、薬の効果とリスクを十分に理解したうえで、“注意しなければならない”というリスクが1あっても併用することによるベネフィットが100あれば、処方します。反対に、リスクとベネフィットが半々の場合は、患者さんの状態によって検討しますし、リスクがベネフィットを上回るようであれば、処方しません。その重みづけは、一般の方にはわからないでしょう。薬の飲み合わせについては、ご自分で判断せず、医師や薬剤師に必ず相談すべきです。効果がでないだけでなく、正しく飲まないことによって命の危険にさらされることもあります。




<strong>●花粉症も心臓病も、ストレスや疲れがたまったときに発症することがあると聞いたことがあるのですが、ストレスと心臓病の関係を教えてください。</strong>

　ストレスと心臓病の関係は、簡単に言うと血管の壁へのストレスということになります。ここで、ストレスと心臓病の関係を整理してみましょう。まず、ストレスがかかると交感神経が緊張して脈拍が上がり、その結果、血圧が上がります。血圧が上がると、血管の壁は高い圧力でガンガンと衝撃を受けることになります。脈拍がゆったりであれば、壁はさほどの圧力を受けず物理的な衝撃はやわらかいのですが、ストレスで血圧が高くなった状態では、次から次へと強い力で壁は衝撃を受けている状態になります。この衝撃によって、血管に付着しているプラークが破裂します。プラークは数十ミクロンという非常に小さなものですが、破裂してしまうと血栓を作ります。これが心筋梗塞の発症原因になるのです。まさに心のストレスが血管のストレスになるといえますね。
　「動脈硬化で硬くなって石みたいになっているんだったら、むしろそんなに簡単に破れないのでは？」との声が聞こえてきそうですが、プラークの破裂が起こる場合、プラークそのものが破裂する場合と、石灰化している部分とプラークのやわらかい部分の境目が破れることがあるのです。物理的に考えてみても、硬いところと柔らかいところの強度の違いの部分はもろいということをご想像いただけると思います。そして、やっかいなことに、プラークと石灰化はたいてい混在しているのです。
　ストレスによる心臓病の発症については、性別や年齢はあまり関係ありません。ですから、どのような方も気をつける必要があります。
　ストレス解消といっても難しいですが、医学的にもストレス解消によいと証明されているのが運動です。運動すると交感神経が一度上がりますが、運動を終えた直後に下がります。すると、脈拍も落ち着き、血圧も下がるのです。ストレスはじっと抱え込んでいるよりも、まさに言葉通り「発散」させた方がよいのです。話はそれますが、普段から運動習慣のある少し太った人と、運動習慣のない痩せた人とでは、運動習慣のある太った人の方が長生きであるという説もあります。話題のメタボリックの観点からもストレスの観点からも運動は心臓病の予防として効果的ですね。



<img alt="東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二" src="http://heartinfo.jp/column/_DSC0003-thumb.JPG" width="107" height="161"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
名古屋大学医学部卒業。
東京大学医学部にて医学博士取得。
三井記念病院、ワシントン大学、再び三井記念病院勤務を経た後、
現在、東海大学医学部付属病院（神奈川県伊勢原市）教授。
循環器内科学、心血管インターベンション、血管生物学を専門とし、
数々の論文を執筆。カテーテル等の医療機器の開発にも従事。]]></description>
         <link>http://heartinfo.jp/column/article/post_28.php</link>
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         <category></category>
         <pubDate>Mon, 15 Feb 2010 09:20:00 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>第３４回　睡眠・食事、特に若い心臓病患者さんの特徴とは？</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範</p>
<strong>●新年の抱負もそろそろ忘れる時期で、不摂生を繰り返す人も多くなると思われますが、若い人の心臓病の特徴を教えてください。</strong>

<img alt="財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範" src="/column/images/34_a.jpg" width="160" height="241" />　若くて心臓病になる患者さんは、身内に心臓血管病をもっている方がいらっしゃるなど、もともと家族歴がある方が多いです。それに加え、アメリカンファーストフードに代表される、高カロリーでかつ動物の肉を主体とした食事をしているケースがほとんどです。家族歴に加えて、脂肪酸とくに飽和脂肪酸の多い食事というのが心臓病の大きな引き金になっていると考えられます。飽和脂肪酸は、悪玉コレステロール（LDL）や中性脂肪を増やし、積み重なっていくと動脈硬化の原因のひとつになるのです。さらに、長時間の仕事による運動不足、ストレス、いつも仕事のことで頭がいっぱいになってしまう、という方は極めて危ない傾向が見受けられます。実際、若くて心臓病にかかる方は、遺伝性のものでなければほとんどのケースで太っている方です。痩せていても心臓病になってしまったという方は、かなり遺伝的な要素が強い方といえるでしょう。


<strong>●早寝、早起きも心臓病によい影響をあたえるのですか？</strong>

　睡眠はその長さだけでなく、時間帯が非常に重要です。人間の体のリズムは、太陽と同じように動くほうがやはり良いのです。昔の人は、照明の技術がなかったこともあり、本当に太陽が昇るのとともに起き、沈むと同時に床に就いたものでした。自然の原理にかなっている早寝早起きの習慣は心臓だけに限らず、体に良い影響を与えるでしょう。
　適切な睡眠時間というものは、睡眠の質によります。一般的には7時間といわれていますが、5～6時間で十分という人もいれば、8時間くらい寝ないとすっきりしないという人もいます。
　肥満の方の場合、睡眠時無呼吸症候群の傾向がでます。睡眠時無呼吸症候群になると、睡眠中に息が止まってしまうため、苦しくて途中で目が覚めるため睡眠の質が著しく低下する上、呼吸が不十分なことから、心臓に非常に負担がかかります。これが長期にわたると、まだ若いうちから心臓が傷むことになります。一概に時間だけではなく、トータルで質の高い睡眠を確保するようにすることが大切です。
　睡眠時無呼吸症候群による睡眠障害や飲み過ぎなどでなければ、12時に寝て6時に起きれば、基本的にはすっきりするでしょう。理想的には、7時間程度の睡眠を確保し、11時に就寝・6時起床あるいは、10時に就寝・5時に起床という生活習慣が整うといいですね。


<strong>●カロリーを気にしていれば、何を食べても大丈夫ですか？</strong>

　当然のことながら、食事はカロリーのみならず、内容に気をつけることがやはり重要です。最近は男性にもファンが多いようですが、甘くておいしいデザートにしても、ケーキと和菓子では内容が違います。たまにはいいですが、毎日のように食べて重なるとやはり問題になってきます。
　カロリーとしては同じであっても、動物の肉や乳製品をはじめとする飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を多く含む食品の摂り過ぎは、動脈硬化を引き起こす原因となります。同じタンパク質や脂肪を摂るのであれば、やはり青魚など不飽和脂肪酸を含む食品の方が血管や心臓には断然よいのです。
　脂肪の質について、世界で最初に注目が集まったのは、エスキモーの人々の食生活と彼らの健康状態を調べたところ、主にアザラシなどの肉を主食としているのにも関わらず、彼らに心血管系の病気がない、ということへの疑問からでした。調べてみると、魚を食べているこれらの動物の脂肪は、なんとEPAなど不飽和脂肪酸の宝庫であったのです。つまり、エスキモーの人々は、アザラシなどを食べることによって、間接的に青魚を食べるのと同じ効果を得ていたということだったのです。
　また、学会でも話題になりましたが、日本人はまだまだ塩分を摂りすぎています。平均で14ｇ摂取しているとのことですが、やはり10ｇ以内に抑えるべきでしょう。アメリカでは10ｇ切っており、塩分という面では合格です。ただし、脂質の摂り方に関しては、日本人の方が良いといえるでしょう。
　生活習慣病のひとつである日本人の高血圧がなかなか減らないのは、塩分の摂取量がなかなか減らないのが一因と考えられます。脂肪の摂取量では合格点ですので、減塩も積極的に取り組みましょう。



<img alt="財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範" src="/column/images/doctor02.jpg" width="107" height="160" style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
福島県立医科大学卒業。東京医科歯科大学医学部付属病院、平塚市民病院循環器内科を経て、1979年から（財）心臓血管研究所付属病院勤務。2005年より、同研究所所長。
大学卒業以後40年間、心臓カテーテル検査および治療に従事。虚血性心疾患における心臓カテーテル治療、冠動脈インターベンションに造詣が深い。]]></description>
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         <category></category>
         <pubDate>Wed, 20 Jan 2010 13:59:44 +0900</pubDate>
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         <title>第３３回　年末年始の生活習慣に注意！</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山　泰雄</p>
<strong>●病院も長期の休みとなりますが、事前に気をつけておくべきことはありますか？</strong>

<img alt="埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山　泰雄" src="/column/images/33_t.jpg" width="160" height="241" />　9月の“学会のための休診”の場合の対策でお話ししたことの繰り返しになってしまいますが、
　① まずは、病院が休みの間の分も薬を処方しておいてもらうこと、そして、
　② 緊急の場合の連携病院の病院名と電話番号を確認しておくこと、です。
本当にこの２つにつきます。
　たまに、休診のときでも「先生、うっかりしていて薬を切らしてしまいました…。」とのお電話をいただくことがあります。たまたま、私がいれば対応できますが、そうでない場合、連携病院など他に頼れる病院がないと、困ってしまいます。ましてやそれが、連休の初日などになった場合は、時として、重篤な結果をまねくこともあります。
　しっかりした薬の管理と、連携病院と把握は、かかりつけ医の休暇に関わらず、あらかじめ日頃から把握しておきましょう。




<strong>●クリスマス、お正月とアルコールを飲む機会が多くなるのですが、飲酒はどれくらいまでであれば、許されますか。</strong>

　お酒を飲む量として、本来“良い”といわれているのは、少し顔がぽかぽかする感じがし、ちょっと脈が増える程度です。量としては、一般的に、ビール500ml、日本酒1合などと言われています。
　しかしながら、それで済めば体によく“良い飲酒”ということになりますが、たいていの場合は守られませんね。特に、忘年会・新年会などイベントの多い年末年始のこの時期や、3月、4月の歓送迎会の時期がついつい飲み過ぎ・食べ過ぎで、生活習慣の乱れる時期です。
　これについては、「飲み過ぎないように」、としか言えないですね（笑）。お酒の量が、この“ちょうど良い量”になると、少し気分が良くなって、「もうちょっと」になってしまう方が多いようです。ですので、少し辛いかもしれませんが、ほろ酔いになる一歩手前でストップしてみてはいかがでしょうか。
　年齢とともに、アルコールの分解も衰え、ちょっと前まで酒豪といわれていても、最近どうも、次の日に起きるのがつらい、一日中頭がぼーっとした感じがするということもあるのではないでしょうか。肝臓だけでなく、全身の血管に対しても、過度のアルコールは悪影響を与えます。
　お酒は、適度に飲んで、細く・長く楽しむことを心がけましょう。




<strong>●年末年始の生活習慣で、特に気をつけるべきことはありますか？</strong>

　やはり、飲み過ぎ・食べ過ぎが起こりやすい時期ですから、生活習慣にいつも以上に気をつけなければなりません。私の患者さんにも、せっかく良くなりかけていたのに、生活習慣の乱れで、悪化するということがしょっちゅう起こります。
　健康の一番の秘訣は、一年を通して生活のパターンを大きく変えない、ということです。朝起きる時間、食べる時間、排泄をする時間、床に就く時間、睡眠時間。すべてを24時間という時計の中に、それぞれセッティングさせて、その間に、仕事や運動など自分の用事を入れていくことが良いのです。まだ現役で働いている人は、なかなか思うようにいかないのが現実でしょうが、なるべく、生活のリズムを変えないように心がけてみてください。生活習慣を整えるということは、心臓病だけでなく、あらゆる健康において非常に重要なことです。



<img alt="埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山泰雄" src="http://heartinfo.jp/column/%E5%9F%BC%E7%8E%89%E7%9C%8C%E5%B7%9D%E8%B6%8A%E5%B8%82%20%E5%B9%B3%E6%88%90%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%E7%90%86%E4%BA%8B%E9%95%B7%E3%80%80%E9%AB%98%E5%B1%B1%E6%B3%B0%E9%9B%84.jpg" width="107" height="150"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
群馬大学医学部卒業。
群馬大学医学部付属病院第二内科、同大学院医学研究科、東京
女子医大心臓血圧研究所内科、立正佼成会付属佼成病院麻酔科、
榊原記念病院内科、米・スタンフォード大学病院循環器内科留学を
経て、1989年、医療法人社団平成クリニックを開設。
循環器疾患を専門に地域医療に従事。]]></description>
         <link>http://heartinfo.jp/column/article/post_26.php</link>
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         <pubDate>Tue, 15 Dec 2009 12:02:37 +0900</pubDate>
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         <title>第３２回　寒さと心臓病の関係は？</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二</p>
<strong>●最近急に冷える日が多くなってきました。寒くなると心臓病になりやすくなるのでしょうか？</strong>

<img alt="東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二" src="/column/images/32_i.jpg" width="160" height="241" />　寒い時の心臓病といえば、外国の例ですと、クリスマスにレストランに食事にいって、おいしい食事と適度にアルコールが入った状態で、さあ帰ろうと雪の積もった外に出た瞬間、ウっと苦しくなって倒れてしまう、というのがその典型でしょう。
　寒さの真っただ中という時期よりも、ちょうど今のように暖かいと思っていたら急に冷え込んできた、という時期の方が、実は心臓にはストレスがかかっています。これは、自律神経の関係で、温かいところから寒いところに急に行くと、心臓の血管が攣縮(れんしゅく)（痙攣性の収縮）を起こしやすくなるからです。この急激な温度変化というのが心臓にはよくありません。
　この気温差による心臓へのストレスを避けるには、外出する際は、部屋の中にいる時点で防寒対策を十分にして外に出るということです。外に出てから、コートを着るなどの防寒対策をしても、いったんは冷たい空気に体がさらされることになりますので、あまり意味がありません。アルコールで体が暖まっている時はなおさらです。お酒のせいで体がぽかぽかしている状態ですので、寒い中を薄着で“酔いざまし”といって歩くのは、心臓にとっては大きな負担です。寒さは心臓病を誘発することになりますので、対策はしっかりしましょう。


<strong>●住居において、気をつけるべきことがあれば教えてください。</strong>

　これは、マンションよりも一戸建てにむしろ起こりやすいのですが、リビングなど人の集まるところは暖かいけれども、寝室など一定の時間しか使わないようなところは冷え込んでいるなど、部屋によって温度差があることです。たとえば、日本に古くからある木造家屋の風呂場はそのよい例です。他の部屋を暖房器具などで温めていても、風呂場はたいてい冷え込んでいます。体が温まった状態で、風呂に入ろうと脱衣所で服を脱ぎ、ぶるぶる震えながら温かい湯を浴びるというのは、短時間に気温差の激しい環境に身を置くことになります。特に、温まった状態から室外とほとんど変わらない浴室の気温にさらされることは心臓にとって大きなストレスになるのです。
　事前に部屋を暖めておくなど、急激な温度変化に体をさらさないようにすることが、住居での心臓病予防の一つになるでしょう。


<strong>●冬の心臓病はどのような特徴がありますか？</strong>

　これは私の印象ですが、冬になると、夏場は耐えられたのに、なんとなく胸に圧迫感を感じる、動きづらくいと感じるようになった、というご高齢の患者さんが多くなるように思われます。実際、このような患者さんの冠動脈を見てみると、3本の血管のうち2本あるいはすべてが詰まっているというのを多く見受けます。このように、“温かい時期にはさほど感じなかったのに、寒くなってきてから、ちょっと動くと苦しくて耐えられなくなった”、“去年までは、朝起きて家の前を掃いて、ご飯作ってというのが普通にできていたのに、今年は疲れてしまってできない”など、痛みでなくても、これまでとは違うような異変を感じた場合は、狭心症であることも多いのです。特にご高齢の方は、「年だから」と片付けてしまうことが多いですが、心臓病の可能性もありますので、我慢せず病院に行ってみてください。
　また、気温の話とは別ですが、狭心症や心筋梗塞は、若い人の場合は、ある日突然血栓が詰まって起こるというのが多いですが、ご高齢の方は、じわじわと少しずつ動脈硬化が進み、この間まででできていたことがきつくてできなくなった、といって発見されることがしばしばあります。現在は入院期間も数日で、胸を開かずに治療できるカテーテルという方法もあります。治療後は、これまでと同じような生活に戻ることもできます。冬になってなんとなくしんどくなった、という症状があった場合は、怖がらず医師に相談してみてください。



<img alt="東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二" src="http://heartinfo.jp/column/_DSC0003-thumb.JPG" width="107" height="161"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
名古屋大学医学部卒業。
東京大学医学部にて医学博士取得。
三井記念病院、ワシントン大学、再び三井記念病院勤務を経た後、
現在、東海大学医学部付属病院（神奈川県伊勢原市）教授。
循環器内科学、心血管インターベンション、血管生物学を専門とし、
数々の論文を執筆。カテーテル等の医療機器の開発にも従事。]]></description>
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         <pubDate>Mon, 16 Nov 2009 09:30:00 +0900</pubDate>
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         <title>第３１回　心臓病の場合、インフルエンザ対策はどうすべきか？</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範</p>
<strong>●すでに国内でも死亡者が出るに至った、新型インフルエンザ。基礎疾患との関係が指摘されますが、そもそも基礎疾患とはどのようなものでしょうか？</strong>

<img alt="財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範" src="/column/images/31_a.jpg" width="160" height="241" />　インフルエンザが重症化する基礎疾患とは、慢性呼吸器疾患、慢性心疾患、慢性腎疾患や糖尿病、免疫不全の状態などがあります。そのほか、ハイリスク群と呼ばれる中に65歳以上の高齢者、妊娠24週以降の妊婦があげられます。免疫が弱くなっていたり、ウイルスが活発化しやすい状態に体がおかれていたりすると、インフルエンザがきっかけとなって、呼吸器不全や肺炎を起こしたり、また、基礎疾患である持病が悪化したりします。
　慢性呼吸器疾患には肺気腫、気管支喘息、肺線維症などがあり、慢性心疾患には弁膜症、心筋症や冠動脈疾患による慢性心不全などがあげられます。慢性腎疾患では血液透析患者、腎移植患者などがあります。
　ただ、いずれも軽症のものであれば、すぐに生命に関わると言い切るのは難しいです。糖尿病でも少しメタボリックのリスクがあるという程度では、即重症化という可能性は低いでしょう。ただし、糖尿病性網膜症や糖尿病性腎症など糖尿病が重症化している場合は、インフルエンザ重症化のリスクとなります。


<strong>●インフルエンザは呼吸器、心臓病は循環器と、機能が違うと思うのですが、なぜ心臓病がある人は重症化しやすいといわれるのでしょう？</strong>

　ハートケア情報委員会のページに設けてある「<a href="http://heartinfo.jp/news/article/post_49.php" target="_blank">インフルエンザと心臓病の関係</a>」にもありますが、2007年の研究発表およびそれ以前の研究から、インフルエンザは、急性で重篤な炎症反応を体内にひきおこすことで、動脈硬化性プラークの不安定化や破裂をひきおこし、心血管事故の引き金になるのではないか、ということが指摘されています。この2007年の発表では、インフルエンザの流行時に急性心筋梗塞の死亡率が1.3％上昇したとされています。
　では、狭心症などの心臓病があると、どのような状態であれ、すべて命にかかわる重症化が懸念されるかというと、まだ分からないというのが実情でしょう。ただし、心臓に持病があると、肺の鬱血(うっけつ)が起こりやすくなっていたり、感染に対する抵抗力が弱くなっていたりして、重症化しやすいということは言えるでしょう。
　いずれにしても、心疾患のある人は、早目にインフルエンザ対策を主治医に相談して下さい。


<strong>●心臓病がある場合、インフルエンザのワクチンによって合併症が起こると聞いたことがあるのですが、予防接種をして大丈夫でしょうか？</strong>

　インフルエンザのワクチンも然りですが、いずれの薬も、一定程度の副作用やそれに伴う合併症などは避けられないというのが実情です。インフルエンザワクチンの副作用としては、脳脊髄炎、ショック、発熱、頭痛、けいれん、肝機能障害などがあります。ただし、副作用や合併症がおこる確率は、非常に低いものとなっています。急性期の病気などでワクチンの接種ができない、などという場合を除いて、基本的にワクチンを接種することによって得られるメリットとデメリットを比較すると、メリットが圧倒的に高いというのは事実です。受けたことのある方はお分かりかと思いますが、ワクチンの接種に当たって、医師は問診と体温測定をします。もちろん、この問診の段階で、基礎疾患のある人は医師にお伝えいただくことになっています。そして、万が一、ワクチンを接種して合併症が起こっても、一定の条件下ではありますが救済措置が定められています。
　合併症を心配して、最初からワクチンの接種を避けずに、医師に相談してインフルエンザに備えましょう。



<img alt="財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範" src="/column/images/doctor02.jpg" width="107" height="160"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
福島県立医科大学卒業。東京医科歯科大学医学部付属病院、平塚市民病院循環器内科を経て、1979年から（財）心臓血管研究所付属病院
勤務。2005年より、同研究所所長。
大学卒業以後40年間、心臓カテーテル検査および治療に従事。虚血性心疾患における心臓カテーテル治療、冠動脈インターベンションに造詣が深い。]]></description>
         <link>http://heartinfo.jp/column/article/post_24.php</link>
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         <pubDate>Thu, 15 Oct 2009 14:00:00 +0900</pubDate>
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         <title>第３０回　かかりつけの先生が休診の場合は？</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山　泰雄</p>
<strong>●“学問の秋”だからか、最近、「学会のため休診」というのをよく見かけます。いつも診ていただいている先生でなくても大丈夫ですか？また、かかりつけ医の場合、先生はたいていお一人ですが、急に病院にかかることになった場合の対策を教えて下さい。</strong>

<img alt="埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山　泰雄" src="/column/images/30_t.jpg" width="160" height="241" />　おそらく今はほとんどの医院でなされていると思われますが、いつもかかっている医院に連携病院があるかをきちんと確認しておくことが必要です。私の医院も、総合病院との連携がありますが、たとえば、大型の連休や年末年始などの休暇に入ってしまう場合、急変する可能性のある患者さんについては、あらかじめ連携病院にお知らせしておきます。そして、万が一の場合、私に連絡して不在であったとしても、きちんと受け入れてもらえる病院を確保しておくのです。幸い、私の患者さんのほとんどが、この総合病院で一度は治療を受けるなど何かしら受診したことがある方ですので、総合病院の方でも、どんな方なのかすぐに把握していただけます。
　学会で医師が不在であるかどうかに関わらず、長期の休暇やどうしても連絡が取れないときに備えて、緊急のことがあったときにいつもかかっている病院の連携病院に行けるような手はずをふだんから整えておくことは、とても重要です。病院名と電話番号はあらかじめ把握しておくようにしましょう。


<strong>●連携病院でもいつもと同じような対応をしてもらえるのでしょうか。</strong>

　その患者さんの状態がきちんと伝わっていれば、問題なく対応してもらえるでしょう。このような連携のことを“病診連携”といいます。その名の通り、病院と診療所が連携して、患者さんにとって一番良い医療を提供していくということです。
　たとえば、ちょっとした風邪などの場合は、大きな病院に行って何時間も待つというのはあまり効率的とはいえません。一方、重大な病気の疑いがあるにも関わらず、検査機器や治療機器が十分でない診療所に診てもらい続けるのは、正確な診断が遅れ、結果的に治療も遅れてしまい、患者さんにとって大きな不利益となります。このような医療のひずみを防ぐために敷かれている仕組みが病診連携なのです。
　最初は診療所で重篤な病気を疑われ、精密な検査を受けるため大きな病院にかかり、そのまま治療を受けた患者さんも、退院した後は、もとの診療所などで診てもらい、治療を受けた病気に関わらず、日常の気になる症状などについても相談できるなどというのは、病診連携の典型といえるでしょう。


<strong>●心臓病の学会とはどのようなものですか？一般の人でもわかるのでしょうか？</strong>

　いま、ほとんどの学会はインターネットでその内容を公開しています。多くが医師を対象とした専門的な内容ですが、中には一般の方に向けたコーナーを設けて、疾患の情報や治療方法などを案内しているものもあります。また、さらには医師向けの学術集会などでも一部に一般の方向けの市民講座などを催している場合などもあります。インターネットがご自宅にない方は、市町村の図書館などにも設置していることがありますので、問い合わせてみてはいかがでしょうか。



<img alt="埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山泰雄" src="http://heartinfo.jp/column/%E5%9F%BC%E7%8E%89%E7%9C%8C%E5%B7%9D%E8%B6%8A%E5%B8%82%20%E5%B9%B3%E6%88%90%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%E7%90%86%E4%BA%8B%E9%95%B7%E3%80%80%E9%AB%98%E5%B1%B1%E6%B3%B0%E9%9B%84.jpg" width="107" height="150"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
群馬大学医学部卒業。
群馬大学医学部付属病院第二内科、同大学院医学研究科、東京
女子医大心臓血圧研究所内科、立正佼成会付属佼成病院麻酔科、
榊原記念病院内科、米・スタンフォード大学病院循環器内科留学を
経て、1989年、医療法人社団平成クリニックを開設。
循環器疾患を専門に地域医療に従事。]]></description>
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         <pubDate>Tue, 15 Sep 2009 09:30:00 +0900</pubDate>
      </item>
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         <title>第２９回　寝苦しいこの時期　心臓病対策は脱水に気をつけて</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二</p>
<strong>●残暑が厳しく、十分に寝た感じになりません。クーラーを入れると冷えるのですが、心臓にはどちらがいいのでしょう？</strong>

<img alt="東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二" src="/column/images/29_i.jpg" width="160" height="241" />　どちらがいいかというと難しい問題ですが、睡眠不足は体力低下をまねきますので、この暑い時期の睡眠には注意が必要です。心臓病に限らず、病気は体力が低下したときに起こりがちです。しっかりした睡眠をとるためには、たとえば、日中少し体を動かして、適度で心地よい疲れを感じた状態をつくり、夜はしっかり眠るなど、規則的な生活のリズムをつくることが非常に重要です。
　睡眠中は体温が低下しますから、クーラーをつけっぱなしのまま寝ると、寝つきは良くても、途中で体が冷えてしまい、結果的に朝起きてもだるさが抜けないということにもなりかねません。少し空気が動くだけでも体感温度は随分と変わります。扇風機を、体に直接当てないよう、寝ている方向とは逆に向けて回し、部屋の空気を流してあげるなど、工夫をしてみましょう。



<strong>●この時期に、特に気をつけるべきことがあれば教えて下さい。</strong>

　なんといっても、脱水と熱中症です。混同されて考えられがちですが、脱水症は全身の水分が不足して血圧が維持できない状態のこと、熱中症は熱があがりすぎて生命体が維持できない状態のことをいいます。脱水で熱中症の人が運ばれた際、点滴を打つことで脱水は回復しても、熱が下がらないまま熱中症は改善せず助からないというケースもあります。また、雪山で遭難した人は低体温になっていますが、何も口にしていないので脱水症になっています。この場合は、温めながら脱水症を改善しないといけません。そして、夏の時期に熱中症になる人はほとんどのケースで脱水症にもなっています。
　熱中症は、本来心臓病と直接関係はないのですが、夏場の熱中症は生命に関わるような重大な合併症を引き起こすので十分な注意が必要です。日頃、外で運動をすることに慣れていない人は、突然暑いところにいって、“熱中”し過ぎないように注意しましょう。急に体に負担になるようなことはせず、少しずつ慣らしていくことが重要です。ふらふらしたり、少し辛いと感じたりしたら、無理せず涼しいところにいって、冷たいタオルなどで体を冷やしてください。
　脱水は熱中症とは違い、心臓病の直接の引き金になります。汗で体の水分が抜けると血液の濃度は高くなります。もしその状態で、狭い血管があれば、詰まりやすくなります。この時期に救急車で運ばれてくる心筋梗塞の方の特徴は、若い人でゴルフなど炎天下での運動中に倒れ、検査をしてみると冠動脈の中でも最も太い血管に血栓がたっぷり詰まっているというケースです。まさに脱水と熱中症がまねいた結果といえます。
　夏の運動で心がけることは、とにかく小まめに水分補給をすることです。タイミングについて、運動をする前の方がよい、といわれることもありますが、細胞に行きわたるかどうかという観点からはそうであっても、脱水は体内の絶対的な水分不足ですので、とにかくのどが渇いたら、いつでも飲むことが必須です。
　尚、暑くて寝汗をかいても脱水症になるほどの量であることはまれですので、普通に食事が摂れているようであれば、睡眠中の脱水はあまり気にしなくてもよいでしょう。なにはともあれ、規則的な睡眠と食生活が心臓病を防ぐには不可欠ですね。




<strong>●気温によって、心臓病の痛みを感じやすい・感じにくいなどということはありますか？</strong>

　狭心症のケースによっては、多少あるかもしれません。自律神経の影響から、寒いときの方が心臓の血管の全体のトーンや緊張度が上がります。つまり、気温という刺激に対して敏感になりやすいということです。寒さという刺激を受けることで、心臓の全体的なトーンもあがり、心臓の血管はぐっと狭くなります。しかし、これはあくまで安静時狭心症など、冠動脈が痙攣するタイプの狭心症の場合です。労作性狭心症のように動いたときに症状がでるような狭心症の場合は、気温によって痛みを感じやすかったり、感じにくかったりすることはありません。しかし、痛みを感じないからといって、心臓病を顧みない不規則な生活はよいとはいえません。日頃から規則正しい生活を心がけましょう。



<img alt="東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二" src="http://heartinfo.jp/column/_DSC0003-thumb.JPG" width="107" height="161"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
名古屋大学医学部卒業。
東京大学医学部にて医学博士取得。
三井記念病院、ワシントン大学、再び三井記念病院勤務を経た後、
現在、東海大学医学部付属病院（神奈川県伊勢原市）教授。
循環器内科学、心血管インターベンション、血管生物学を専門とし、
数々の論文を執筆。カテーテル等の医療機器の開発にも従事。]]></description>
         <link>http://heartinfo.jp/column/article/post_22.php</link>
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         <category></category>
         <pubDate>Wed, 12 Aug 2009 14:58:15 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>第２８回　海外旅行の際の心臓病への準備は？</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範</p>
<strong>●飛行機の中や渡航先で急に狭心症になった場合は、どうすればいいでしょう？</strong>

<img alt="財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範" src="/column/images/28_a.jpg" width="160" height="241" />　まだまだ円高が続いていますので、夏休みを利用して海外に行かれる方も多いでしょう。その場合、薬などの事前準備を十分にしておくことが大切です。
　飛行機の中で一番問題なのは、身動きが取れないということです。エコノミー症候群でよく知られていますが、ずっと座ったままでいると、足（脚）の静脈の血液の流れが滞って血栓が作られやすい状態になり、肺梗塞の原因となります。姿勢を変えず、じっとしていること自体がリスクになりますので、飛行機の中はできるだけ定期的に歩きまわるようにしましょう。「狭い機内で迷惑では？」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、外国の方もよく歩いています。遠慮せず、動いてください。
　飛行機の中はほかの乗り物と違って気圧が変わるということもあり、自律神経のバランスが崩れ、乗り物酔いしやすくなります。この自律神経の問題がきっかけとなって、心臓発作を起こすことがあります。また、十分な水分を摂らないと脱水状態になり、発作を誘発することになりますので、遠慮せず飲みもののサービスは申し出ましょう。ただし、アルコールの飲みすぎは、脱水症状をまねきます。気圧の変化も加わり酔いやすい状態になり、血圧も上がり気味になります。くれぐれも飲みすぎないように注意してください。
　胸が苦しくなったら、当然のことながら、必ずキャビンアテンダント（添乗員）に申し出てください。乗客の中に医師がいるか確認してくれますので、応急の処置を受けることができます。
　街などの渡航先で、息苦しさや圧迫感など狭心症の典型的な症状が出た場合、あるいは、すでに心臓病をもっている人で薬を飲んでも治らないといったケース、また、心筋梗塞によくみられる、長引く胸部症状、歩けなくなる、冷や汗がでるといった場合は、病院に行こうとせず救急車を呼ぶべきです。救急車を呼ぶことを“emergency call”（エマージェンシー コール）と言います。救急車は“ambulance”（アンビュランス）と言います。


<strong>●英語があまり得意ではないのですが、海外旅行中に病院にかかる場合はどうすればいいでしょうか？</strong>
　海外にお一人で行かれることは、そんなにないと思いますが、同行者に英語が話せる人がいなければ、身ぶり手ぶりで伝えるしかありません。病気である、調子が悪い“sick”（シック）、救急車“ambulance”（アンビュランス）という言葉は最低でも覚えておいて、いざというときは、身ぶり手ぶりで苦しいことを表現して伝えられるようにしましょう。
　尚、旅行先では何が起こるかわかりません。ご自分を健康であると思っている方でも、保険に入っておくことをお勧めします。万が一、医療サービスを受けた場合、海外の費用は非常に高額です。当然のことながら、国内ではないため健康保険も適用されません。最近では、旅行保険もいろいろと種類が増えているようですので、ご自身の目的に合ったものを選んで入っておけば安心です。渡航先で病院にかかっても、保険にさえ入っておけば、あとは自動的に保険会社が手配してくれます。そうでないと、驚くような高額な請求がなされます。日本とは勝手が全然違いますので、あらかじめ調べておくようにしましょう。ただし、現場で急病になったけれども、保険に入っていなかったので救急車を呼ぶのをやめる、というのは本末転倒です。まずは、生命を優先しましょう。
　尚、緊急の際、現地に知っている人がいない場合は、領事館に手配を依頼するのが一番安心です。


<strong>●あらかじめ日本の先生に心臓病であることを書いてもらって携帯することなどできますか？</strong>
　心臓病にかかっている人は、海外旅行の際、当然の準備として、かかりつけ医に英文で、病名・簡単な病歴・現在の処方内容を書いてもらいましょう。そして、常に携帯していることが重要です。
　薬というと日本では、“drug”（ドラッグ）と言ってしまいますが、これは麻薬か何か、怪しい薬と間違われます。誤解されて、牢屋に閉じ込められてしまうかもしれません。薬というときは必ず
“medicine”（メディシン）と言うようにしましょう。このように万が一の場合に、必要となる単語は事前に書いて準備しておくといいですね。

覚えておくとよい例文
・救急車を呼んでください。
Please call an ambulance.（プリーズ　コール　アン　アンビュランス）
・胸が痛みます。
I have a pain in my chest.（アイ　ハブ　ア　ペイン　イン　マイ　チェスト）
・心臓病の薬を飲んでいます。
I’m taking cardiac medicine.（アイム　テイキング　カーディアック　メディシン）



<img alt="財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範" src="/column/images/doctor02.jpg" width="107" height="160"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
福島県立医科大学卒業。東京医科歯科大学医学部付属病院、平塚市民病院循環器内科を経て、1979年から（財）心臓血管研究所付属病院
勤務。2005年より、同研究所所長。
大学卒業以後40年間、心臓カテーテル検査および治療に従事。虚血性心疾患における心臓カテーテル治療、冠動脈インターベンションに造詣が深い。]]></description>
         <link>http://heartinfo.jp/column/article/post_21.php</link>
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         <category></category>
         <pubDate>Wed, 15 Jul 2009 09:35:00 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>第２７回　心臓病の原因の一つ　血栓の仕組みとは？</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山　泰雄</p>
<strong>●梅雨があけて本格的な暑さがやってきましたが、暑い時にも心臓病になりやすいというのは本当ですか？</strong>

<img alt="埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山　泰雄" src="/column/images/27_t.jpg" width="160" height="241" />　季節によって心臓病の発生に差異があるかどうかは不明です。ただ、個人的な印象からすると、日中は暑いけれども、夜や明け方になると急に寒くなるような気温の変化が激しい時期に、冷たい空気を吸い込むと“胸痛”が起こり、これを、“狭心症のような症状”と思い、病院に訪ねてくる方が増えるように思います。梅雨の季節は、日中と夜との気温差が意外とあるものです。
　この気温の差が激しい時に起こる症状は、異型狭心症の人によく見られます。異型狭心症とは、心臓の血管である冠動脈の痙攣(けいれん)によっておこる狭心症です。動くことによって症状が出現する労作性狭心症ではなく、安静時や夜中・明け方、さらには飲酒後に多く発作が起こります。この異型狭心症の発作には、ニトログリセリンが有効です。
　また、先ほど“狭心症のような症状”と言いましたが、これは、必ずしも心臓の血管が痙攣しているのではないからです。肺などの胸の中にある器官が反応して“胸痛”が起こり、狭心症と間違えやすいこともあります。
　このような、気温の変化に対応するには、あらかじめ“この季節は気温差が激しい”ということを意識することが大事です。体に温度差を感じさせない工夫をしてみましょう。
　気になることがあれば、いつもかかっている主治医の先生に相談してみてください。


<strong>●脱水症状で血液の濃度も変わるのでしょうか？</strong>
　確かに、脱水症状になると体内の水分が汗として流れますので、血液の濃度が濃くなってしまうような印象を受けます。ところで、血栓ができ、それが心臓の血管に詰まってしまうと急性心筋梗塞になりますが、血栓の発生する原因は単純ではないのです。
　19世紀のドイツの病理学者のウィルヒョーは、①血管内皮細胞の障害、②血流の障害、③血液凝固性の亢進（血液が固まりやすい状態におかれること）の３つを血栓形成の成因としました。これは、彼の名前をとって「ウィルヒョーの３要素」といわれ、現代医学においてもしばしば引用されています。
　脱水の時に血栓が引き起こされた場合には、確かに血液の濃度が変わっているのかもしれませんが、このウィルヒョーの観点からいうと、③で示したように濃度が高くなって性質が変わっているのか、あるいは、②で言うように、濃度が高くなることによって血液の流れが悪くなっているのか、３つの要素のうちどれが本当の原因になっているのかは、わからないのです。ただ、この３つの要素のいずれか、あるいはいくつかを併発しているということはいえるでしょう。
　体重５０ｋｇの人の場合、血液は５リットルくらいになります。そのうち５０％が水分ですので、２．５リットルが水であると考えると、確かに、水分補給もせずに汗を２リットルくらいかき続けたら、血液は濃くなるように思われます。ただ、血球成分であるヘマトクリットが１００％になるということは現実的にはまずあり得ませんので、具体的にどのくらいの濃度になると血栓症になる、ということは明らかではありません。


<strong>●夏の狭心症も冬の狭心症も症状などに変わりはないでしょうか？</strong>
　そもそも狭心症には、いろいろな症状があります。胸が痛くなるだけでなく、胃もたれのような症状がおきたり、歯や背中が痛くなったりすることもあります。私が患者さんのお話をうかがっている限り、夏と冬とで特徴的な症状があるようには思われません。実際に、狭心症と診断する際の問診表は、一年中同じものを使っています。また、季節によって症状が軽いとか重いとかいうこともないように思います。繰り返しになってしまいますが、やはり気温の変化の方が急激な血圧や脈拍の変化など、心臓への影響は大きいように思われます。とくに暖かくなってきた時期に急に冷え込むというケースです。気温の下がった夜間に薄着で、お酒を飲んでフラフラと歩くというのは、わざわざ発作を誘発するようなものです。気温の変化には十分注意しましょう。
　また、季節には関係ありませんが、閉経後の女性において、男性に比べ、虚血性疾患の程度がより重症化する傾向があるようです。また、冠動脈疾患の危険因子を多く持つ方、中でも糖尿病を有する方は、一度検査をすることをお勧めします。



<img alt="埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山泰雄" src="http://heartinfo.jp/column/%E5%9F%BC%E7%8E%89%E7%9C%8C%E5%B7%9D%E8%B6%8A%E5%B8%82%20%E5%B9%B3%E6%88%90%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%E7%90%86%E4%BA%8B%E9%95%B7%E3%80%80%E9%AB%98%E5%B1%B1%E6%B3%B0%E9%9B%84.jpg" width="107" height="150"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
群馬大学医学部卒業。
群馬大学医学部付属病院第二内科、同大学院医学研究科、東京
女子医大心臓血圧研究所内科、立正佼成会付属佼成病院麻酔科、
榊原記念病院内科、米・スタンフォード大学病院循環器内科留学を
経て、1989年、医療法人社団平成クリニックを開設。
循環器疾患を専門に地域医療に従事。]]></description>
         <link>http://heartinfo.jp/column/article/post_20.php</link>
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         <category></category>
         <pubDate>Mon, 15 Jun 2009 09:24:28 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>第２６回　運動と体内の塩分と水分の関係は？</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二</p>
<strong>●日頃はウォーキングなど、一日一度は運動をするように心がけていますが、雨天の多いこの時期、陥りがちな運動不足を回避する良い方法はありますか？</strong>

<img alt="東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二" src="/column/images/26_i.jpg" width="160" height="241" />　確かにこの季節は運動したい気持があっても、天候が悪く難しいことも多いかと思います。ですが、ちょっとした心がけで、意外と日常生活で運動はできるものですよ。
　たとえば、いつもならエレベーターやエスカレーターを使用するところを、階段をつかって移動してみるとか、一つ手前のバス停で降りて歩いてみるとか、運動それ自体を目的にして、外に出るというよりも、動いているついでに、運動をしてしまうことです。
　家事も結構体力を使うよい運動です。お風呂の掃除や床磨きなど、全身を使うものはよい運動になるでしょう。雨が続き、外に出にくい時期ですから、逆に家事に力をいれることで、お家もきれいになり一石二鳥ということでいかがでしょうか？



<strong>●季節の変わり目か、なんとなくだるい気がするのですが、湿度と心臓病は関係ありますか？</strong>

　気温と心臓病についての関係は有名です。温かいところから急に寒いところに出ると、自律神経の影響から発作が起きやすくなります。
　ただ、湿度と心臓病の関係について、確立されたものはありません。冬の時期には、太平洋側が乾燥し、日本海側が湿った空気が流れ込みますが、太平洋側で心臓病が少なく日本海側で多い、あるいは、太平洋側で多く日本海側で多いといった報告はないように思われます。現段階でははっきりとしたことが分からないというのが実情でしょう。
　とはいえ、気温と同様に、湿度も多少は自律神経に影響しているということはいえるでしょう。今後、このあたりの研究が進むと興味深いですね。



<strong>●水を飲みすぎるとむくむような感じがします。どれくらいが適切な量なのでしょうか？</strong>

　よく、心臓病の患者さんから「むくむから水はあまり飲まない方がいいですよね？」とご質問を受けます。これは大きな誤解です。
　腎機能が正常な場合、過剰な水分は必ず尿として排出されます。つまり、水を飲んだからといって、むくんだり、太ったりすることはないということです。では、むくみの原因は何かというと、実は塩分。塩を摂りすぎるからむくむのです。
　これは、私の学生時代の経験なのですが、体内の塩分について興味深い実験をしました。学生の間では「地獄の生理学実習」と呼ばれていたのですが、それぞれの学生が体重の2％の水を飲むのです。一つのグループは蒸留水を、もう一つのグループは0.9％の生理食塩水を30分で1リットル飲み続け、それぞれの排尿の量を比べるというものです。
　そうすると、蒸留水組は30分もしないうちにトイレに駆け込むことになりましたが、食塩水組は、全然トイレに行きたくならないのです。つまり、食塩水が体液になって体に溜まっていっているということなのです。ちなみに、食塩水組は、2日くらいかかってようやく体重が元に戻りました。また、塩分の取りすぎは体液が増えるため、体重だけでなく血圧も上がります。
　この実験での経験からもお分かりいただけると思いますが、心臓病の患者さんでも腎機能が正常な場合は、気にせず水を飲んで問題ありません。運動強度にもよりますが、心臓病でなくとも血圧が高めな方などは、汗で体重が1kg以上減るような運動をしない限り、水分補給はスポーツドリンクではなく水で十分です。スポーツドリンクには塩分が含まれているため、飲みすぎるとかえってむくんで、せっかくの運動もプラスマイナスゼロ、ということになってしまいます。日本人の食事は塩分が多めですから、通常の運動をした程度では、体内の塩分低下による"低ナトリウム症"で倒れるということは、ほぼないでしょう。低ナトリウムで倒れるというのは、真夏の炎天下にさらされて、滝のような汗を流しながら何時間も働くような場合に起こるのです。
　尚、これまでお話ししたことは、あくまで腎機能が正常な場合です。腎機能が悪く透析をしている方にはあてはまりません。透析患者さんは、過剰な水の行き場がなくなっている状態ですので、水分や塩分の摂取に関しては、必ず主治医と相談しましょう。



<img alt="東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二" src="http://heartinfo.jp/column/_DSC0003-thumb.JPG" width="107" height="161"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
名古屋大学医学部卒業。
東京大学医学部にて医学博士取得。
三井記念病院、ワシントン大学、再び三井記念病院勤務を経た後、
現在、東海大学医学部付属病院（神奈川県伊勢原市）教授。
循環器内科学、心血管インターベンション、血管生物学を専門とし、
数々の論文を執筆。カテーテル等の医療機器の開発にも従事。]]></description>
         <link>http://heartinfo.jp/column/article/post_19.php</link>
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         <category></category>
         <pubDate>Fri, 15 May 2009 16:55:09 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>第２５回　大型連休中の心臓病対策は？</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範</p>
<strong>●4月末からはじまるゴールデンウィークに備えて、気をつけておくべき心臓病対策はありますか？</strong>

<img alt="財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範" src="/column/images/25_a.jpg" width="160" height="241" />　ゴールデンウィークは、他の時期の休暇と比べても、寒くもなく、暑くもなく、とても気候に恵まれていますね。今年は平日を数日休みにすることで、２週間程度の大型連休になります。
　ここで気をつけるべきことは、すでに心臓病で病院にかかっている方は、薬が切れないように十分な処方をしてもらうことです。心臓病の中でも狭心症などの冠動脈疾患の場合は、万が一に備えて、ニトロ製剤（硝酸薬）の錠剤かスプレーを処方してもらいましょう。
　たまの長期休暇で、うれしくなってついつい無理をしがちになりますが、長旅をする場合は、体調を整えて、ご自身の体力に見合った無理のないスケジュールを立てることが非常に重要です。長時間の移動や、不十分な睡眠での長歩きなどは、体に大きな負荷をかけます。薬を処方されている方は、旅先にも忘れずに携帯してください。
　また、旅行となると、すべての食事が外食になります。外食は高カロリーで、かつ塩分も多いのが特徴です。新年など長い休暇で起こりやすいのが、短期間での急激な体重の増加です。楽しいうえにおいしいので、ついつい食べ過ぎてしまいがちですが、油断するとすぐに数キロ増えてしまいます。体重は増やすのは簡単ですが、戻すのは本当に大変です。カロリーや塩分の摂りすぎに十分注意しましょう。


<strong>●旅行ならではの、気をつけるべきことはありますか？</strong>

　今年の３月に米国心臓病学会（AHA）で、"交通混雑を経験すると、１時間以内に心臓発作を起こすリスクが約３倍になる"という驚くべき内容が発表されました。心臓発作を経験した1,454名に聞き取り調査を行ったところ、多くの人が発作の1時間以内に交通混雑を経験していたということです。また、このことは、運転しているかどうかは問題ではなく、運転していても、バスに乗っていてもリスクは同様であったとのことです。ストレスと大気汚染の相乗効果によるものであることも想定されますが、運転していてもいなくてもリスクが変わらないということは、排気ガスと大気汚染が大きな原因であることが示されています。
　この結果から、長時間、乗り物に乗ることそのものが心臓病の引き金になることがうかがえます。これに、疲れと緊張が加わりますから、旅行に行くと、心臓病になりやすい素地ができやすくなります。とにかく無理なスケジュールを組まずに、旅行先でもよく歩き、食生活に気をつけることが重要です。


<strong>●病院が休診中の場合、どのような兆候があったら救急車を呼ぶべきでしょうか？</strong>

　基本的には、普段の場合と変わりません。いままで心臓病にかかったことがない人は、何でもなかったウォーキングやちょっとした坂を登るなどの行動で、息苦しくなる、休んでも治らない、冷や汗がでる、などいつもと違う様子があった場合は、すぐに救急車を呼びましょう。また、休んで治ったとしても、できるだけ早く受診することが必要です。すでに心臓病をもっている人も、まずはニトロで対応して、それでもおさまらない場合は、迷わず救急車を呼ぶことが重要です。失神するなど意識がなくなってしまった場合は、いうまでもなく救急車を呼ばねばなりません。
　また、見逃されがちですが、呼吸困難でもなく、胸痛でもないけれども、全身から力が抜けて動きづらくなるという虚脱状態の場合も救急車を呼んでください。虚脱状態というのは、何かしらの原因で血圧が下がっているか、徐脈（心臓の収縮が遅くなる）になっているなど、心疾患の可能性が考えられます。
　体調管理や薬など、十分な準備を整えて楽しい休暇を過ごしましょう。



<img alt="財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範" src="/column/images/doctor02.jpg" width="107" height="160"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
福島県立医科大学卒業。東京医科歯科大学医学部付属病院、平塚市民病院循環器内科を経て、1979年から（財）心臓血管研究所付属病院
勤務。2005年より、同研究所所長。
大学卒業以後40年間、心臓カテーテル検査および治療に従事。虚血性心疾患における心臓カテーテル治療、冠動脈インターベンションに造詣が深い。]]></description>
         <link>http://heartinfo.jp/column/article/post_18.php</link>
         <guid>http://heartinfo.jp/column/article/post_18.php</guid>
         <category></category>
         <pubDate>Wed, 15 Apr 2009 20:48:12 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>第２４回　気になる&quot;タバコ&quot;の心臓への害とは？</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山　泰雄</p>
<strong>●喫煙が心臓に悪いというのはよく言われますが、具体的にどのような影響があるのでしょうか？</strong>

<img alt="埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山　泰雄" src="/column/images/24_t.jpg" width="160" height="241" />　喫煙が動脈硬化を促進することは、疫学的にいわれています。また、若年者で心筋梗塞になった患者さんのほとんどに、喫煙暦があります。しかし、メカニズムについてはまだまだ解明されていないことがたくさんあります。　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　実験では、マウスにタバコの煙を吸わせると、血液中の様々な成分が血管壁に浸み込みやすくなり（血管壁の透過性亢進）、この原因は、酸素不足などによる内皮細胞（血管壁の一番内側の細胞）の障害と考えられています。血管壁に血液中のＬＤＬコレステロール（悪玉コレステロール）が浸入し蓄積することにより動脈硬化が始まると考えられています。血管壁の透過性亢進により、ＬＤＬコレステロールの血管壁への浸入が増強される結果になります。
　タバコに含まれるニコチンは、血管を強烈に攣縮(れんしゅく)（痙攣性の収縮）させます。くも膜下出血に伴って、攣縮が生じた脳血管を調べると、血管壁の構造が壊されています。　　　　　　　　　　　
　喫煙による血管壁の透過性亢進および血管壁の障害は、動脈硬化の発生および進展に大いにかかわっています。大気汚染が進むことによって、心臓病が多くなったという報告もありますが、空気汚染と喫煙が合わさることで、二次的、三次的にも心臓病が起こりやすくなります。


<strong>●タバコはやめるとすぐに良い効果がでてくるのでしょうか？</strong>
　タバコはいつやめても良い効果がでます。気づいたときにすぐにやめるのがベストです。年齢や個人差がありますが、タバコの害のひとつであるニコチンは３～５年経つとその害を体内から除くことができるといわれます。
　男女別に年齢、ＨＤＬ・総コレステロール、血圧、喫煙、糖尿病の心臓病危険因子の程度により点数付けし、心臓年齢を計算する方法がありますが、この計算によると、合計点が多い程、心臓年齢が高くかつ心疾患にかかりやすくなります。驚くべきことに男性において喫煙は４点、糖尿病は３点と、喫煙者には糖尿病の人以上の点数が付けられています。４点は総コレステロール２８０以上、未治療高血圧（収縮期圧）１６０以上に相当します。女性においては、喫煙は３点と糖尿病より１点低く、総コレステロール２００－２３９、未治療高血圧（収縮期圧）１３０程に相当します。いずれにしても、喫煙者は糖尿病を患っている人と同じくらい心臓病のリスクを抱えているということになります。
　禁煙により、ＨＤＬ（善玉コレステロール）が増加します。ＨＤＬの増加は心臓年齢を引き下げます。禁煙および他の心臓危険因子を少なくし、心臓を若返えらせましょう。


<strong>●タバコを吸っている患者さんに特徴的なことなどはありますか？</strong>
　私がこれまで診ている患者さんに比較的共通していると思われるのは、喫煙者には糖尿病・高脂血症・高血圧などの合併症が多く、とくに狭心症や心筋梗塞にかかりやすいということです。仮に喫煙により心臓病が起こらなくても、慢性気管支炎などが合併した場合には肺機能が低下し、二次的に心臓に悪影響を及ぼします。
　禁煙すればすべての危険因子が取り除かれるわけではありませんが、薬を使って高血圧、高脂血症、糖尿病を治療することに比べ、薬の副作用を心配する必要のない禁煙を実施したらいかがでしょうか？
　心臓病で私の病院を訪ねてきた方には、基本的にタバコをやめるように指導していますが、いくら薬やパッチを使っても、タバコは、本当にご本人が「やめる！」と決心しないとやめられません。タバコをやめるということは、まさにご本人の意識次第です。何かをきっかけに決心する方が多いようですが、すぐに心が揺らいでしまう方も多いので、ご家族やご友人に宣誓してスタートするとよいでしょう。



<img alt="埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山泰雄" src="http://heartinfo.jp/column/%E5%9F%BC%E7%8E%89%E7%9C%8C%E5%B7%9D%E8%B6%8A%E5%B8%82%20%E5%B9%B3%E6%88%90%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%E7%90%86%E4%BA%8B%E9%95%B7%E3%80%80%E9%AB%98%E5%B1%B1%E6%B3%B0%E9%9B%84.jpg" width="107" height="150"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
群馬大学医学部卒業。
群馬大学医学部付属病院第二内科、同大学院医学研究科、東京
女子医大心臓血圧研究所内科、立正佼成会付属佼成病院麻酔科、
榊原記念病院内科、米・スタンフォード大学病院循環器内科留学を
経て、1989年、医療法人社団平成クリニックを開設。
循環器疾患を専門に地域医療に従事。]]></description>
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         <category></category>
         <pubDate>Mon, 16 Mar 2009 13:31:31 +0900</pubDate>
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         <title>第２３回　日本の医療環境について</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二</p>
<strong>●心筋梗塞になり救急車で担ぎこまれた場合、どれくらいの割合で生還できるのでしょうか？</strong>

<img alt="東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二" src="/column/images/23_i.jpg" width="160" height="241" />　嬉しいことに、日本では生きた状態で病院にたどり着けば、救命される確率は世界でも非常に高いものがあります。救急車で担ぎこまれるということ自体が、一つの分かれ目ともいえるでしょう。
　心筋梗塞で、病院に運ばれても、血圧が１００以上ある場合は、９５％の確率で生還できます。ただし、拍出量が悪くなり、血圧が９０以下になっている、いわゆるショックというような状態になると、生還できる確率は５０％程度と一気に落ちます。しかし、そのこともカテーテル治療という詰まった部分をすぐに広げるという治療をするようになって、ようやく５割になったというもので、過去においてはほとんどのケースで助かることができませんでした。
　心筋梗塞は、とにかく生きて病院の門をくぐることが最も重要です。せっかく病院にたどり着けても心停止の場合は、救命率は非常に下がります。心停止になると救命率は１分ごとに１０ ％ずつ下がり、１０分心停止すると、助かることはまず難しくなります。最近街角でよく見かけるAEDによる除細動も、心停止後、５分以内にしなければならないということです。



<strong>●新聞などで、日本の医療は遅れているなどと言われるのを耳にすることもありますが、日本の医療は諸外国に比べて本当に遅れているのでしょうか？</strong>

　最近、明るい話題のない日本の医療環境ではありますが、２番目の死因である心筋梗塞の日本での成績は世界でも非常に優れたものです。その理由となっている大きな点は、夜間や緊急で病院に運ばれても、カテーテル治療が第1選択でおこなわれることが多いという点です。
　心筋梗塞の治療方法には、血管の詰まった部分をバルーンやステントというチューブ状の金属で広げるカテーテル治療と、点滴などで薬を注入していく血栓溶解療法とがありますが、血栓溶解療法は医師の経験に依存しないばらつきのない処置法である反面、詰まった部分を完全に通せるのは６割程度と必ずしも高い成功率とは言えません。一方、カテーテル治療の場合は、詰まった血管を開通できる確率は９５％です。近年、治療器具の進歩などによって、地域の中核病院などであればたいていのケースで実施している一般的な処置法になってきています。日本のみならず、アメリカやヨーロッパでも、生存率、血行再建率ともに非常に成績がよい治療法です。
　日本では、狭心症や心筋梗塞の第1選択として、この世界中で一番よいとされているカテーテル治療が施されることが多いのですが、世界ではかならずしもこのよい治療が第1選択となってはいないのです。アメリカでは医療費に加え、ドクターフィーというものが請求されます。よい治療が選択されない最大の理由は、医師の費用が高く、お金を持った人しか、技術をもった医師に治療を頼めないということにあります。夜間や緊急となれば、さらに金額も上がってきます。
　先端医療などの分野では、海外の方が進んでいるものもありますが、死因の２位である心筋梗塞という疾患について、誰でも世界で最良とされる治療が受けられるというのは、日本の医療がアメリカの医療費の４分の１で賄われていることを考慮しても、日本の医療の良い部分といえるでしょう。
　また、「海外で心臓移植の手術を受けにいく」などという報道を聞くと、日本では移植できる医師が少ないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、日本で移植ができない最大の理由は、臓器提供者と臓器を必要とする人をつなぐシステムが確立されていないことです。この問題が解決されれば、日本には移植できる医師が十分におり、しかもより安く手術を受けることができます。
　カテーテル治療については、日本の医師は世界的に見てもはるかに技術に優れており、リーダーといわれる多くの医師が、海外の医師に指導をしています。日本の医師が海外で指導者となっているというのは嬉しいことですね。



<strong>●病院はどのような基準で選べばよいでしょうか。また、セカンドオピニオンなどとよく言われていますが、診ていただいている先生に失礼ではないかと気になります。</strong>

　日本の保険医療はどこでも同じものが受けられるというのがその原則です。皆さんは、どの病院がどんなことをやっているかよく分からない、という印象をお持ちでしょうが、病院は宣伝をはじめ、情報を積極的に出すことを基本的に禁じられています。そのような環境下での病院探しとなると、口コミというのも一つの重要な情報源でしょう。
　セカンドオピニオンについては、確かに慣れないとお感じになることもあるでしょうが、最近では普通になっています。他の先生の意見も聞きたいと伝えれば、資料を用意してもらえるでしょう。ただし、２番目に相談した医師の判断が正しいとは限らないということも注意しなければなりません。最終的にはじっくりと考え、ご自分で決断しましょう。
　決断する際、または同意書にサインをする際などに、迷われることもあるかと思いますが、決断できないという場合は、よく理解できなくて決められないという場合と、理解はできたが決められない、という場合があると思います。信頼できる医師と納得のできるまでじっくり話し合い、ご家族などとも相談しながら決めましょう。



<img alt="東海大学医学部付属病院教授　伊苅 裕二" src="http://heartinfo.jp/column/_DSC0003-thumb.JPG" width="107" height="161"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
名古屋大学医学部卒業。
東京大学医学部にて医学博士取得。
三井記念病院、ワシントン大学、再び三井記念病院勤務を経た後、
現在、東海大学医学部付属病院（神奈川県伊勢原市）教授。
循環器内科学、心血管インターベンション、血管生物学を専門とし、
数々の論文を執筆。カテーテル等の医療機器の開発にも従事。]]></description>
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         <category></category>
         <pubDate>Mon, 16 Feb 2009 20:06:31 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>第２２回　心臓病の検査　実際に受けると・・・</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範</p>
<strong>●心臓病になると脳梗塞にもなりやすいと聞いたことがあるのですが、それ以外にも併発しやすい病気などありますか？</strong>

<img alt="財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範" src="/column/images/22_a.jpg" width="160" height="241" />　心臓病、その中でも特に狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患というのは、全身性のアテローム（コレステロールなどの脂質が蓄積した病変組織）血栓症の部分症であるということです。血管は全身でつながっていますので、心臓にとどまらず、他の血管にも影響を及ぼします。やはり、一番多いのは脳血管障害ですが、大動脈のアテローム変化によって生じる動脈瘤、最近増えている脚（足）の血管が狭くなる下肢の動脈疾患も、冠動脈疾患と併発しやすいアテローム血栓症といわれるもので相関関係があります。


<strong>●心臓病になりやすい家系、がんになりやすい家系など遺伝というのは大きな要素なのでしょうか？</strong>

　家族は生活環境が非常によく似ています。がんは遺伝子的要素が強いと思われますが、心臓病はより生活習慣によるところが大きいです。つまり、生物学的な遺伝ということもありますが、それ以上に肉や脂肪分の高い食事を好む、運動をしないなど生活環境や習慣が"遺伝する"ということです。心臓病の他に大腸がんもなりやすい家系というのがありますが、生物学的な遺伝に加えその食事の内容を見てみると、肉食が多いなど家族で食事が似ていることがしばしば見受けられます。また、私の患者さんにもいらっしゃいましたが、家系に心臓病の人がいなくても、長期で海外に住み食生活をはじめとする生活習慣が変わると、心臓病にかかることがあります。つまり、単純に遺伝といっても、遺伝子に関する問題と同時に生活習慣が影響すると考えられるのです。


<strong>●塩分控えめを心がけていますが、高血圧気味です。心臓病のリスクはありますか？</strong>

　狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患において、やはり高血圧は強いリスクファクターです。食塩の取りすぎが日本人の高血圧の圧倒的なリスク要因であったことは事実ですが、すべてが食塩の取りすぎとは限りません。体質的に食塩を控えめしてもでも高血圧になることもあります。減塩し、適度な運動をし、なおかつ太っていないにも関わらず血圧が高い場合は、薬を使用した方が心臓病のリスクは減るでしょう。高齢になれば、当然ながら動脈の弾力性が低下するため血圧は上がる傾向にあります。最近は、高血圧の薬がとても良くなってきていますので、適切にコントロールすれば心臓病のリスクを抑えることも可能になってきています。　　　
血圧が高い人が多いという状況は、めまぐるしく変化する現代のストレス社会ではなかなか避けられないという一面もあります。生活習慣を変えてもなお改善が難しいという場合は、薬を活用する方が将来のリスクを考慮すると良いでしょう。


<strong>●タバコをなかなか止められないのですが、喫煙は心臓病にはどのようなリスクがありますか？</strong>

　虚血性心疾患のリスクファクターである喫煙は、実はストレスとも関係しています。ストレスが溜まるとその発散としてタバコを吸いたくなる、そして、ストレスを感じるたびに吸わずにはいられなくなり、ますますやめられなくなるという悪循環です。しかし、ストレスが軽減されるからといって、タバコを吸って体に良いことはありません。タバコに含まれるニコチンによって、血管は収縮し、血管の一番内側にあり血液と接する内皮は障害され、結果的に血圧が上がることになるのです。ですから、タバコを吸ってストレスを解消するメリットと心血管やがんなどの悪性腫瘍になるデメリットを天秤にかけると明らかにデメリットが大きいです。喫煙により、心血管をはじめ発がん性においてもリスクが高くなることは、さまざまなデータでも現れています。同じ嗜好品であっても、１日１合以内の少量のアルコールは心血管予防にメリットがあります。ただし、量を増やし過ぎると高血圧を引き起こします。適量を守り美味しく楽しくお酒をたしなんでください。



<img alt="財団法人心臓血管研究所所長　相澤忠範" src="/column/images/doctor02.jpg" width="107" height="160"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
福島県立医科大学卒業。東京医科歯科大学医学部付属病院、平塚市民病院循環器内科を経て、1979年から（財）心臓血管研究所付属病院
勤務。2005年より、同研究所所長。
大学卒業以後40年間、心臓カテーテル検査および治療に従事。虚血性心疾患における心臓カテーテル治療、冠動脈インターベンションに造詣が深い。]]></description>
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         <category></category>
         <pubDate>Fri, 09 Jan 2009 09:49:50 +0900</pubDate>
      </item>
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         <title>第２１回　食生活が動脈硬化の進行を左右する　気をつけたい食事は？</title>
         <description><![CDATA[<p style="text-align:right;">埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山　泰雄</p>
<strong>●動脈硬化を引き起こす原因となりやすいのはどのようなものですか？</strong>

<img alt="埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山　泰雄" src="/column/images/21_t.jpg" width="160" height="241" />　動脈硬化を考えるときに最もその要因となりやすいのは、やはり食事です。その中でも特に動脈硬化を引き起こしやすいのは、脂肪です。脂肪にもいろいろと種類がありますが、その前に、動脈硬化のメカニズムから考えてみましょう。
　動脈硬化は、LDLが酸化されることからはじまります。LDLとはリポ蛋白の一種で、肝臓で作られたコレステロールを体内のさまざまな組織に運ぶ役割を持ちます。血管の細胞に消費されず血中に残ってしまったLDLに運ばれるコレステロールがLDLコレステロール、いわゆる「悪玉コレステロール」です。一方、それぞれの組織であまったコレステロールを肝臓に送り返すリポ蛋白をHDLといい、HDLに運ばれるコレステロールをHDLコレステロール、「善玉コレステロール」といいます。コレステロールの高い食事をしつづけると、LDLが血液中で消費されなくなり血管壁に入り込んで動脈硬化が一歩進むということになります。LDLが血管壁に入ってくること自身がよくないのですが、これが酸化するとさらに悪いほうへと進みます。ですので、極力LDLを主体とした食べ物を少なくすることが大切です。飽和脂肪酸がLDLを最も上げると言われていますので、それを避けることがよいでしょう。脂質を摂る場合は、飽和脂肪酸よりも炭素の多い不飽和脂肪酸の方がよいとされています。オリーブ油、なたね油、魚油などがよいとされていますが、不飽和脂肪酸の中にも、多く摂りすぎると酸化LDLを増やすものもあります。よい機会ですので、一度ご自身で調べてみましょう。


<strong>●やはり、野菜を主に食べるのがよいのでしょうか？</strong>
　ご存知のとおり、野菜の成分は主に繊維質です。おもしろいことにウサギをはじめとする哺乳類にはこの繊維質を分解できる動物もいますが、人間はできません。野菜が繊維として消化されずに残ると、腸の中に籠のようなものを作っていろんなものを絡みこんで、最終的には体の外に出すことができるのです。
　私の患者さんにも、食事をする際に、最初に野菜をよく噛んで食べ、それからご飯や肉を食べてもらったところ、薬を使わずに食事の指導だけで、血糖値やコレステロールが改善した方もいらっしゃいます。また、別の患者さんは、少し糖尿病が疑われたため、野菜をたっぷり刻んで油を使わずに酢を中心とした調味料をかけて食べる、とする野菜のみの昼ご飯に切り替えたところ、同様に血糖値が下がり、コレステロールの値もよくなった方がいらっしゃいます。その他には、糖尿病でコレステロールの高い方が、豆を主体とした食事にしたところ、数値が改善したということもあります。心臓病からは少し離れますが、コレステロールの多い食事をして便秘が続くと、大腸がんになるリスクも高まります。
　このような形で食生活を変えることは今までの生活を大きく変えることなく、すぐに始められるものでありますからやってみる価値はあります。また、野菜を先に食べると結構お腹いっぱいになるようですので、ご飯もあまり食べなくてすみ、肥満対策においても一石二鳥ですね。繊維が、お腹の中に溜まったコレステロールの運び屋にもなってくれるのでしょう。
　また、食生活の話題になって思い浮かぶのは健康食ですが、健康食を買う際には、それが何に良いのかを理解して買う必要があります。健康というのは体の全体のバランスですので、一種類だけ健康食を摂ればすぐに健康になるというものではありません。自分に何が不足していて、そのためにどれを摂取すればいいのかをしっかりと吟味しましょう。


<strong>●心臓病はだんだん心配になってくる５０代あたりから、気をつければ大丈夫ですか？</strong>
　心臓病は多くの場合、生活習慣病の延長線にありますので、リスクが増える年頃になって、急に健康的な生活を始めたからといって防げるものではありません。むしろ、リスクが高まってくる５０歳までに対策を実行する必要あるということです。一説によると、５０歳くらいまでに心臓病のリスクとなる要因をすべてなくしてしまえば、それ以降はかなりの確率で平均寿命まで生きるといわれています。
　最近の報告では、イギリス、アメリカではこの１０年間で虚血性心疾患の発症率・死亡率がともに半分になったということです。みんな自分の健康管理に一生懸命で、予防医学の意識が高いことが、この結果に結びついたのだといえるでしょう。　また、冠動脈の動脈硬化は１０歳頃には始まり、２０歳以降では出来上がってしまう例がしばしば観察されること、さらに若年者の虚血性心疾患が増加してきたことなどから、今後、若年者に対する予防医学を積極的に実施することがいっそう大切になると思います。



<img alt="埼玉県川越市 平成クリニック理事長　高山泰雄" src="http://heartinfo.jp/column/%E5%9F%BC%E7%8E%89%E7%9C%8C%E5%B7%9D%E8%B6%8A%E5%B8%82%20%E5%B9%B3%E6%88%90%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%E7%90%86%E4%BA%8B%E9%95%B7%E3%80%80%E9%AB%98%E5%B1%B1%E6%B3%B0%E9%9B%84.jpg" width="107" height="150"   style="float:left;  margin-right:20px; margin-left:0px; margin-top:20px; margin-bottom:30px;"/>
<strong>【プロフィール】</strong>
群馬大学医学部卒業。
群馬大学医学部付属病院第二内科、同大学院医学研究科、東京
女子医大心臓血圧研究所内科、立正佼成会付属佼成病院麻酔科、
榊原記念病院内科、米・スタンフォード大学病院循環器内科留学を
経て、1989年、医療法人社団平成クリニックを開設。
循環器疾患を専門に地域医療に従事。]]></description>
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         <pubDate>Tue, 09 Dec 2008 09:51:26 +0900</pubDate>
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